2部から1部に昇格→1年で2部に降格
サッカー界だとよくある話ではないだろうか。大抵2部クラブは経済的に1部のクラブに劣っており、それが戦力を充実させられない理由に直結するからだ。もちろん、この不利な差を上手く埋めて1部に定着するクラブもたくさんある。
ただ、昇格してくるチーム全てがそれをできるわけではない。今回はセリエAで昇格した3チーム全てが降格しなかったシーズンまで遡ろうと思う。本当は自分がセリエAよりも詳しいブンデスリーガでやろうと思ったのだが、昨シーズン(20-21)で終了してしまったため、セリエAでやることにした。
20-21
昇格チーム
・ベネヴェント
・クロトーネ
・スペツィア
降格チーム
・ベネヴェント
・クロトーネ
・パルマ
ベネヴェントとクロトーネの2チームが出戻り。早速残留の厳しさがわかる結果となっている。スペツィアの残留は1年で名を知らしめたイタリアーノ監督の手腕が大きいか。21-22現在はその手腕をヴィオラで存分に発揮している。
19-20
昇格チーム
・ブレシア
・レッチェ
降格チーム
・レッチェ
・ブレシア
・SPAL
このシーズンも2チームが出戻りしている。ブレシアはトナーリが所属していたことで有名。かもしれない。
上位食いでお馴染みだったSPALも不振により降格。5勝5分28敗という成績だが、ラツィオとアタランタに1勝、ナポリとミランに引き分けとしっかり上位食いを見せつけている。ちなみにその前のシーズンはローマに2勝、アタランタ、ラツィオ、ユーヴェに1勝。でも13位フィニッシュ。なんなんだこのチーム。
18-19
昇格チーム
・エンポリ
・パルマ
降格チーム
・エンポリ
毎年2チーム出戻りしている。思った以上に厳しいのかもしれない。
キエーヴォは勝ち点3を没収された状態からのスタートだったが、没収されていなくても最下位だったようだ。今はどこにいるんだろう。
17-18
昇格チーム
・SPAL
・ベネヴェント
降格チーム
・クロトーネ
・ベネヴェント
顔馴染みが増えてきた。また2チームが出戻り。
16-17
昇格チーム
・カリアリ
・クロトーネ
・ぺスカーラ
降格チーム
・エンポリ
・パレルモ
・ぺスカーラ
ここにきて初めて1チームのみの出戻りとなった。カリアリはこの後1部に定着するため、興味深いデータになるかもしれない。(と思っていたが、数年前に降格していただけらしい。)
15-16
昇格チーム
・カルピ
降格チーム
・カルピ
2チーム出戻り。
14-15
昇格チーム
・パレルモ
・エンポリ
降格チーム
・カリアリ
・パルマ(破産によりセリエDに降格)
チェゼーナが出戻り。パルマが破産し、Dに降格。数年後に1部に復帰するんだからすごい。
ヤバい!
手抜きしてWikipediaで全ての情報を集めていたらこれ以前のデータがないぞ!ここからはtransfermarktで順位表と睨めっこだ!面倒だ!
13-14
昇格チーム
降格チーム
リヴォルノが出戻り。サッスオーロはここからずっとセリエAに残っている。
12-13
昇格チーム
・ぺスカーラ
・トリノ
降格チーム
・パレルモ
・シエナ
・ぺスカーラ
ぺスカーラが出戻り。
11-12
昇格チーム
・シエナ
・ノヴァラ
降格チーム
・レッチェ
・ノヴァラ
ノヴァラが出戻り。数年後に強豪になるアタランタもまずはここから。
10-11
昇格チーム
・レッチェ
・ブレシア
降格チーム
・ブレシア
・バーリ
ブレシアが出戻り。長友がチェゼーナでプレーし、冬にインテルに移籍したのがこのシーズン。そのインテルから冬にチェゼーナに加わったサイドバックがサントン…。長友に居場所を奪われてしまったのかもしれない。
09-10
昇格チーム
・バーリ
・パルマ
降格チーム
・シエナ
リヴォルノが出戻り。もう記事内で見たことある名前しか見ていない気がする。
08-09
昇格チーム
・レッチェ
降格チーム
・トリノ
・レッチェ
レッチェが出戻り。
07-08
昇格チーム
・ナポリ
・ジェノア
降格チーム
・エンポリ
・パルマ
出戻りチームがなくなったため、ここで企画は終了になるのだが、なんとなくわかってはいた。思った通りの結果になってしまった。
ナポリは破産し04-05ではセリエCにいた。ここから強豪に舞い戻ったのだから大したものだ。
ユヴェントスは審判買収による八百長の主犯で06-07に2部降格していた。その裁判の第一審判決ではセリエC降格+勝ち点-30からスタート。だったのに判決はセリエBの-9ポイントスタート。イタリアの裁判官はユーヴェの味方。審判は今でもユーヴェの味方。
ユーヴェが諸悪の根源なのは間違いないのだが、実はミラン、ラツィオ、ヴィオラ、レッジーナも関与していた。大事件の割にみんな罪が軽いので、どうせ裁判官も買収していたのだろう。
終わりはカルチョスキャンダルになったが(これ以前になると入れ替え戦も加わりもっと面倒になるためやめます。)出戻りがないシーズンは08-09〜20-21の12シーズンで一度もなかった。そして今季もまた最低1チームは出戻りがありそうだ。これが残留争いの厳しさか。
また、1部昇格しても数年でまた2部降格してしまうチームも多く、1部定着の難しさを実感する要因となった。
その中で強豪に成りあがったアタランタや、上位も狙えそうな中堅として名を馳せ、今ではイタリア代表プレーヤーも多く輩出するサッスオーロの凄さも実感した。
今季も残り4〜5試合となった。ミラノの2チームにほぼ絞られこれから激化するであろう優勝争い、EL争いもこのままでは終わらないだろう。それと同じくらい残留争いもまた面白いものになるに違いない。ある意味賭けているものが一番大きいだろうし。ぜひそちらも見ていきたいところだ。(DAZNでの放送はない模様…)
おわり